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新しい方

新・原発関連情報 6

6. 魚や他の海洋生物の放射能濃度に関し どのような日本の測定値が存在しているか?

 日本の水産庁(FA)は、ウエブ・サイトを作成し、ここで海からの食品(とりわけ漁業製品)の測定値が表に記載されている。この表には淡水魚の値も含まれている。
水産庁(FA):
http://www.jfa.maff.go.jp/e/inspection/index.html
http://www.jfa.maff.go.jp/j/kakou/kensa/index.html

 これまでに日本の測定プログラムは200以上の海洋動植物の種類に関して6400以上のサンプルを調査した。2011年半ば以降には毎週およそ150のサンプルがこれに加わった。
 このサンプルの大部分を占めているのは魚である。
 福島県の沿岸で捕獲された無脊椎動物(例えば、貝、ヤドカリ、エビなど)のサンプルのセシウム測定値は2011年5月の 400 Bq/kg 弱から2012年2月の 約10 Bq/kg に減少した。福島の南に位置する茨城県の沿岸での値はその約三分の一であった。

 魚のセシウム合算濃度は福島県の沿岸では夏までに平均で 約200 Bq/kg まで増加した。
 その際、例えば、ヒラメ、エイ、カサゴ科の種類など海底に近い所に生息する魚(海底動植物)においては、海で自由に生息する魚よりもセシウム放射能値が三倍ほど高いことを示した。これは、おそらくそれぞれの獲物捕獲の多様性と海底に近いところで生息している魚がセシウムで汚染されている海底動植物を食することに起因するものであろう。
 夏以降の福島沿岸部の魚における放射能値の時間的な経過状況は月平均は 200 Bq/kg 以下、月ごとの最大値はセシウム合算で2000 〜4000 Bq/kg で、まだはっきりとした傾向は見えない。
 月々、検査された魚全体におけるセシウム合算制限値である 500Bq/kg を超える割合は 5〜10% と幅がある。
 同時に海の魚におけるセシウム合算濃度は福島から南へ離れて行けば行くほど減少する(茨城 ≤ 50 Bq/kg、千葉 ≤ 15 Bq/kg)。福島に面する海での漁業は今でも中止されたままである。
 以上に加えて福島の沿岸から東へ数百キロから 2000km 離れた海域からの魚も調査された。以下の表は太平洋からのこれらの魚のセシウム合算値(Bq/kg)を示している。
 表へ
http://www.vti.bund.de/fileadmin/dam_uploads/vTI/Bilder/Startseite/Startseite_2011/FAQ%20Tabelle%20zu%20Frage%206.pdf


 2012年3月現在
 また韓国の沿岸海域における調査(FAO地区61、日本の西)も2011年3月末から6月まで行われたが、海水と海洋動植物の Cs-137 と Cs-134 の放射能濃度は上がっていないことが分かった。

 淡水魚
 福島と隣接する県において測定された湖や河川からの魚(これまでには 約700 サンプル)は、養殖場からの魚は 15 Bq/kg 以下という低いセシウム合算値を示した。
 これに反して野生の魚は平均で 50〜200 Bq/kg という明らかに高い値が検出された
 2011年の夏以来、河川からの魚のセシウム合算濃度は現在の 約50 Bq/kg まで下がったが、一方で内陸湖からの魚は晩秋以来、月々の平均値が月によって値に違いがあるものの 300 Bq/kg 前後という値を示している。
 この差異は、チェルノブイリ原発事故後の当時から、湖水が新しい水と交換されることが僅かである結果として、既に知られていたことである。