シャノンの箱 製作記 14
４ モード３の問題
モード３で 逆転したモーターのFinger がSW-2 に当たる時に バウンドしてしまい SW-2 がON になりモーターが動き またバウンドするという現象です
なぜバウンドが起こるのでしょうか？
「回転しているモーターは 電流がなくなれば止まる」
これは 正しくありません
事実は 「回転しているモーターは 電流がなくなっても すぐ止まるわけではない」のです
モーターの中の回転している部分を 回転子と言います
回転子は電流が止まっても 惰性でしばらく回り続けるからです
回転しているモーターの 電流を切ると同時に モーターの＋極とー極をショート（短絡）すると モーターはピタッと停止します
4.1 急停止スイッチ回路
そこで 急停止スイッチを取り付けます
SW-2 が OFF になると同時に 急停止スイッチをON にしてショートすれば良い という考えです
このような回路を シャント(Shunt) と言います
賢明な読者が すでにお気づきのように この回路には問題があります
モード１の時に 電流が急停止スイッチの方に流れて モーターが回転しないのです
コンデンサー（3300 μF) を充電しておいて 停止時に放電する 放電中だけリレーがはたらいて シャントすることにしました
５ 部分ごとの回路図
5.1 モーター停止回路
5.2 シャント回路
5.3 SW-1 とモーター回路
６ プロトタイプ完成
７ 全体の回路図
８ 結び
「シャノンの箱計画」は 2016年3月20日に開始しました
本日（5月30日）に完成したので ２か月余（７０日）を要したことになります
開発中は 遅遅として進まないという実感でしたが 意外に早く完成しました
５月１８日付で
「博物館の シャノンのオリジナル機械の展示というのは嘘だった。本物は、こんなによいものではなく、木製の腕や 大型電気モーターがついた、大きな旅行カバンみたいだった」
と紹介しました 本物は現存していないようですが 情報が見つかりました
GIGAZINE :
http://gigazine.net/news/20120226-shannon-ultimate-machine/
THE TECHNIUM :
http://kk.org/thetechnium/the-unspeakable/
コメント欄には 実物を見たことがあるという貴重な報告が いくつもあります
GENETICS (james Crow):
http://www.genetics.org/content/159/3/915.full
Shannon 本人が 1950 年代に TV で Ultimate Machine のデモをしたという記述があります
Finally, let me mention a personal favorite, Shannon's “ultimate machine,” based on an idea from Marvin Minsky. I was fortunate in the 1950s to see Shannon demonstrate this on a television program. The memory is still vivid. The machine was a small closed box with a toggle switch on the front. Shannon flipped the switch. Then the lid opened, with whirring noises in the box, and a small hand emerged and shut off the switch, whereupon the noises stopped and the lid snapped shut. To quote Arthur Clarke (Sloane and Wyner 1993, p. xiv), “There is something unspeakably sinister about a machine that does nothing—absolutely nothing—except switch itself off.”
The Most Beautiful Machine :
http://www.kugelbahn.ch/sesam_e.htm
この製作記の冒頭へ → :
http://d.hatena.ne.jp/nearbridge2/20160517
９ 追補資料
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